Designing the Desk
非常に長い年月を費やしました――私たちのデザインプロセスの舞台裏、デスクづくりの物語をお楽しみください。
Just What Your Home Office Needs
Grovemade史上初となるデスクはあなたにとって、“かつてないソリューション”となるはずです。形状と機能の両面で、私たちのベストを追求しています。
“次のレベル”へ――すべての要素を高い次元で調和させることを目指しました。
KEN TOMITA
Co-Founder
The History
今回完成したこのデスクは、少なくとも6年にわたる複雑なデザイン作業の結晶です。始まりは2018年――私たちの本社がポートランドのセントラル・イーストサイド工業地区にあった頃にまでさかのぼります。
KEN TOMITA (Grovemade Co-Founder): 当時、私たちはデスクのデザインに取りかかろうと考えていました。既存のデスクコレクションやデスクシェルフシステムの流れを踏まえれば自然な展開といえます。はじめに彫刻的なイメージをもつ“座り作業用デスク”のデザインからスタートしました。
SEAN KELLY (Lead Designer): ケンとエンジニアのベン・ウッドが本社移転で手一杯だった間、私は1年かけてデスクのデザインをじっくりと練り上げていました。見た目は洗練され、建築的な美しさを備えつつ、機能性も妥協しない――そんなデスクを目指したのです。
こうした初期の試行錯誤が、後のコンセプト――形状と機能の融合、エレガントな収納方法、そしてGrovemadeの全ラインナップとの調和――を支える土台になったのです。
Pivot to Standing
数年が経ち市場は様変わり。上下に昇降するスタンディングデスクが一大ブームを巻き起こしていました。
Sean: すぐに、スタンディングデスクにありがちな問題を洗い出しはじめました。天板が動けばコードも動く。5〜10本のコードが垂れ下がることも当たり前で、デスクが上下するたびに“スパゲッティ状態”を招いていたのです。
Ken: しかもスタンディングデスクの脚はどうしても機械的すぎる印象があります。医療用器具みたいです。
Sean: つまり“家具”としての雰囲気が薄れ、ただの“デバイス”になってしまうわけですね。
Ken: しかもスタンディングデスクの脚はどうしても機械的すぎる印象があります。医療用器具みたいです。
Sean: つまり“家具”としての雰囲気が薄れ、ただの“デバイス”になってしまうわけですね。
2017年に最初のデスクシェルフシステムを完成させた頃から「もっと多くの物を収納する必要がある」と訴え続けてきました。この思いは今も変わりません。ところがスタンディングデスクのブームが加速する中で、収納の重要性が取り残されているように感じたのです。
Ken: かつてのホームオフィス用デスクは――クラシックなものからありふれたデザインまで――いずれも十分な収納スペースを備えていました。物を収めることはデスクの重要な役割と考えられていました。ところが現在のスタンディングデスクでは人間工学のみに重点がおかれ、収納は蔑ろにされているように思います。たしかに動くデスクに収納を組み込むのは容易いことではありません。しかしだからこそ、この問題を解決すべきと考えました。
そこで私たちは最初に作るデスクを上下昇降に対応させることにしました。「より良い仕事を支え、インスパイアする」だけでなく、現実的な収納の問題にも答えを出そうと決めたのです。
Ken: かつてのホームオフィス用デスクは――クラシックなものからありふれたデザインまで――いずれも十分な収納スペースを備えていました。物を収めることはデスクの重要な役割と考えられていました。ところが現在のスタンディングデスクでは人間工学のみに重点がおかれ、収納は蔑ろにされているように思います。たしかに動くデスクに収納を組み込むのは容易いことではありません。しかしだからこそ、この問題を解決すべきと考えました。
そこで私たちは最初に作るデスクを上下昇降に対応させることにしました。「より良い仕事を支え、インスパイアする」だけでなく、現実的な収納の問題にも答えを出そうと決めたのです。
The Two Pillars
「配線整理」と「収納」。この二つの難問をより高いレベルで解決するデザインがスタンディングデスクには求められます。まず直面したのは、どのフレームを基盤として開発を進めるか、という課題です。
Ken: 開発初期に大きな転機となったのは「Cスタイル」の上下昇降ベースを採用すると決めたことでした。この決定により、バラバラのパーツの組み合わせを考慮するのではなく、デスク全体を一つのまとまったデザインとして考えられるようになったのです。
Ken: 開発初期に大きな転機となったのは「Cスタイル」の上下昇降ベースを採用すると決めたことでした。この決定により、バラバラのパーツの組み合わせを考慮するのではなく、デスク全体を一つのまとまったデザインとして考えられるようになったのです。
Sean: いろいろなデスクとの互換性をもたせるのではなく、ひとつのデスクフレーム専用にすべての部品をデザインしていくことにしたんです。そうすると、一つの“家具”としての印象がまるで変わってきます。
ケンとショーンは1年以上、改良や実験を積み重ねました。ある時ケンは「これでようやく発売できる」と言いましたがショーンは同意せず――デザインプロセスではよくあるシーンではあるものの、とにかくプロジェクトは行き詰まってしまいました。
そんなときは外からの新しい風が必要です。今回はCEOのジムの一声が突破口となりました。
そんなときは外からの新しい風が必要です。今回はCEOのジムの一声が突破口となりました。
JIM HASSERT (Grovemade CEO): 私はショーンとケンに「とにかく納得いくまでデザインしきってほしい。イノベーションと差別化を最優先に。」と伝えました。
この日以降、Grovemadeのデスクとして大切にしたいことが改めて明確となり、パズルのピースが急速に噛み合い始めました。
Sean: その後は本当にあっという間でしたね。
Ken: すでに進めていた他の作業もあります。土壇場で方向転換したとしても、それは完全なゼロリセットにはなりません。結果としてスケジュールの圧縮にも成功しました。
再び活気を取り戻した私たちは「パワーパネル」と「ウルトラワイド・ドロワー」という2つの難題に取り組みはじめました。
Sean: その後は本当にあっという間でしたね。
Ken: すでに進めていた他の作業もあります。土壇場で方向転換したとしても、それは完全なゼロリセットにはなりません。結果としてスケジュールの圧縮にも成功しました。
再び活気を取り戻した私たちは「パワーパネル」と「ウルトラワイド・ドロワー」という2つの難題に取り組みはじめました。
The Power Panel
「配線整理」に関して面白いのは、みなが必要だと思っていて、関連製品も山ほどあるのに、驚くほど多くの人が満足していないという事実です。
NICK LAPLANTE (Director of E-Commerce): たとえ配線整理グッズが安価で手に入りやすくても、みんなしっくりきてはいないです。ちゃんと機能しないというか、すべてを解決できていない感じがあります。
Ken: その理由の一つとして、結局は自分で工夫しなくてはならない点が大きいと思います。Amazonで安いパーツを寄せ集め、自分なりにデザインするのは骨が折れる作業ですね。
つまり私たちは、シンプルかつ効果的な方法を求めていました。行き着いたのは、広くアクセスしやすいトラフ(ケーブル用トレー)を備えたデザイン。そこにコードを放り込むだけでもある程度整理されますし、細かい配線作業も可能になるのです。
パワーパネルでもう一つ重視したのは「前面からアクセスできる」ことです。
Ken: 転機は、ほとんどの配線整理はデスクの裏側に回らないといけないと気づいたことです。デスクは重いし、移動させるには他の家具をずらしたり、床を傷つけるリスクまで負う必要があります。とにかく面倒です。 ところがある日、ショーンがデスクの高さを上げてその下にスッと潜り込んだんです。椅子に座ったまんま!
Ken: 転機は、ほとんどの配線整理はデスクの裏側に回らないといけないと気づいたことです。デスクは重いし、移動させるには他の家具をずらしたり、床を傷つけるリスクまで負う必要があります。とにかく面倒です。 ところがある日、ショーンがデスクの高さを上げてその下にスッと潜り込んだんです。椅子に座ったまんま!
「1人専用」のデスクとして設計していたからこそ、パワーパネルをフレームにぴったりフィットさせることができました。木製パネルで覆うことでビジュアルのバランスを保ち、コードを隠しつつ、それでいて取り回し易くなっています。当初は前面を手前に倒すヒンジ式を採用していましたが、引き出しのコンセプトを盛り込む過程で垂直ラッチ式に変更する必要が出てきました。
Ken: 誰もが必要とする電源だからこそ、できるだけミニマルにしたいと考えました。サージプロテクタ機能を内蔵することで、ユーザーが余計なことを考えずに済むようにし、さらに3.7mの特注メッシュコードを付け加えて“一本だけ”の快適さを追求しています。
このパワーパネルはデスクのほかの要素とも連動し、魅力を最大限に発揮します。そこで次に注目したいのが、引き出しです。
このパワーパネルはデスクのほかの要素とも連動し、魅力を最大限に発揮します。そこで次に注目したいのが、引き出しです。
Making Magic Work
前から見ると本当に薄く“収納”とは思えない。ところが、手を伸ばして隠しハンドルを引くとアラ不思議。小物からノートパソコン・iPadまで、仕事に必要な“すべて”が姿を現します。
SEAN KELLY
Lead Product Designer
引き出しの各パーツには、それぞれ明確な役割があります。素材選びは私たちの“定番”を踏襲。メリノウールがデバイスを柔らかく保護するスペースを示し、コルクが立体的な仕切りを美しく演出し、木材が構造と温もりをもたらします。
私たちの収納スタイルを反映させた内部設計として、よく使う物とそうでない物を切り分けることにしました。手前側のコルクポケットは先細りの形状とし、わずかに引き出すだけで小物にすばやくアクセス可能。一方、大きく引き出すと、ノートパソコンなどの大型アイテムを収められる区画へアクセスできます。(熱を逃がす通気孔やコードをパワーパネルへ通す機構も万全です。)
この引き出しは奥までしっかり見渡せるよう、片持ち式で全開にできる設計を採用しましたが、それは非常に大きなエンジニアリング上の挑戦でもありました。一般的な引き出しは側面にスライドレールを取り付けますが、このデザインでは外側に側面が露出することで、見た目を大きく損ねてしまうと考えたのです。この難題を解決するため、私たちは無数の時間を費やしました。
Ken: この仕組みを実現するため、ありとあらゆるハードウェアを試しました。最終的に行き着いたのがCNC機械で使われるリニアガイドです。非常に専門的で入手も難しい部品ですが、それだけの価値はあります。
リニアガイドはデスク天板の裏面に取り付けられ、外からは見えません。引き出し側のレールと組み合わせることで、スムーズな出し入れを可能にしているのです。
リニアガイドはデスク天板の裏面に取り付けられ、外からは見えません。引き出し側のレールと組み合わせることで、スムーズな出し入れを可能にしているのです。
Sean: これは最高に“クール”ですよ。特徴的な片持ち構造で、普通の引き出しとはまるで異なります。レールはほとんど見えません。脚をぶつける心配もありません。真ん中に脚を入れる空間をとるため、一般的な引き出しだと左右に分けて配置されることが多いですね。ところがこのデスクでは引き出しの厚みを増やさないまま、収納を最大限に広げることに成功したというわけです。
Ken: デスク全体と引き出しの幅を揃えることで、一体感まで演出できました。とても気持ちのいいデザインに仕上がったと思います。
Ken: デスク全体と引き出しの幅を揃えることで、一体感まで演出できました。とても気持ちのいいデザインに仕上がったと思います。
Essentially Custom
「1人専用」に設計したことで、脚の間にあるスペースを最大限に活かせたのです。
SEAN KELLY
Lead Product Designer
明確なビジョンが複雑な迷路の道しるべとなり、“本当に自分たちが気に入るデスク”をようやく完成させることができました。
振り返れば、このデスクのデザインは15年の歴史の中でも最大規模で、最も困難かつ、最高の満足感をもたらしてくれたプロジェクトでした。 本当は、引き出しのポケットサイズをどう決めたのか、説明書へのこだわり、超大型製品の生産や輸送の工夫など――語りたいことは他にも山ほどありますが、今日はここで締めくくりたいと思います。
振り返れば、このデスクのデザインは15年の歴史の中でも最大規模で、最も困難かつ、最高の満足感をもたらしてくれたプロジェクトでした。 本当は、引き出しのポケットサイズをどう決めたのか、説明書へのこだわり、超大型製品の生産や輸送の工夫など――語りたいことは他にも山ほどありますが、今日はここで締めくくりたいと思います。
Shop the Desk System
Our standing desk is available in three wood finishes—walnut, oak and maple. It was designed to coordinate with our entire desk collection to build the ultimate home office.